考え方
我々は、12年間にわたって中小ベンチャー企業の新卒採用アウトソーシングの仕事をしてきました。
今年は146社の採用に関わり、そのうち27社の面接官を務めました。
また常に200社の経営者、人事担当者とお付き合いをさせていただいています。
その経験の中から、どのような人間が「ベンチャー人間に育つのか」、またどのような経営者や人事担当者が「ベンチャー人間」が育つ企業風土を作り上げたのかを、セミナーでは述べさせていただいています。
現代の日本が乱世だといって、否定する人は誰もいないでしょう。
高度経済成長からオイルショック、円高不況、バブル経済、そして20世紀最後の「失われた10年」。
この10年の間に人々が求めるものは、めまぐるしく変わりました。ユニクロの衣料品、マクドナルドの低価格戦略、100円ショップのヒット、都心の一等地の海外ブランド、百貨店の経営不振・・。
今、人々は何を求めているのでしょうか?
そしてこの先、人々の欲求に応えるために企業はどうあらねばならないのか。
乱世の現代にあって、これは決して正解の出ない問題です。
しかし正解が出ないからといって手をこまねいていては、企業は衰退の一途を辿るのみでしょう。
ではどうすればいいのか?
「人財」 です。
すぐれた人材=「人財」のみが、現在の苦境を突破し、企業を活性化さえる唯一の鍵なのです。
米国の経済学者P・F・ドラッカーも『変貌する産業社会』の中でこう言っています。
「経済的発展において最大の資源となるものは人間である。経済を発展させるものは人間であって、資源や原料ではない」激しく同意します。
では「人財」とは、具体的にどういう人間を指すのか。
安定した平時であれば、与えられた仕事を堅実にこなし、波風を立てず、命令をしっかり守る人間に対して、すぐれた人材であるという評価が下されたことでしょう。
しかし今は乱世です。今日の常識が明日の常識とならない乱世にあって、このような人間が、企業に利益をもたらす「人財」たりえるでしょうか。答えはノーです。
乱世における「人財」とは、常識を飛び越える発想と、勇気と、行動力を持っていなければならないのです。
こういう「人財」を、私は「ベンチャー人間」と名付けました。
総合的に過不足ない人間ではなく、どこか偏っていても可能性に溢れている人間、平板で起伏のない人間ではなく、個性や感性、感動する力や感謝する力や感謝する心が磨かれている人間、人格がすぐれているのではなく、実行や実践力が突出している人間。そして「寄らば大樹」志向、安定志向の弱虫ではなくて、自分の足でしっかりと大地を踏みしめている人間。
これが「ベンチャー人間」です。
社員一人一人が「ベンチャー人間」になること。これが乱世を生き抜くためには不可欠である。
私はそう考えます。
では「ベンチャー人間」が育つには何が必要なのか。それはとりもなおさず、これまでの考え方を180度転換することです。